2009年12月に施行された「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」(以下、「金融円滑化法」といいます。)は、本年3月に改正され、同法の期限が2012年3月末まで1年間延長されました。また、これに併せて金融庁は本年5月に「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」の一部改正を実施し、地域密着型金融の取り組みの一層の促進と共に、地域金融機関が発揮すべき債務者企業に対するコンサルティング機能を具体的に提示しています。なお、金融円滑化法の趣旨自体は金融検査マニュアルに吸収され実質的に恒久化されている状況とも言えます。
一方、金融円滑化法施行から約2年が経過する中、地域金融機関においては、債務者企業に対して経営改善に対する当事者意識を醸成させた上で、実効性の高い経営改善計画を策定させる必要性が求められていると共に、債務者企業が自助努力により経営改善を図っていくために、当該計画のモニタリングにおいてどのように関与していくべきかという課題を有しているものとも思われます。
本稿では、主として地域金融機関におけるリスケジュール案件に焦点を絞りながら、経営改善計画策定とモニタリングのポイントについて考察していきます。